鉄の過剰摂取に気を付けよう

鉄をサプリメントとして摂取した場合の安全性はどうでしょうか。適切に用いるならばほとんどの方に安全と言えますが、胃の不調、胃痛、便秘、悪心、嘔吐といった副作用が起こる場合があります。鉄の1日あたりの推奨量は、7歳児までの男児5~6.5㎎、女児5~6㎎、10代の男子10~11.5㎎、女子11~13.5㎎、成人男性6.5~7.5㎎、女性6~10.5㎎となっています。妊娠中の推奨量は23.5㎎、授乳中は13㎎です。ただし、鉄は体内に蓄積しやすい特徴がある為、過剰摂取による中毒症状を引き起こす可能性があることは留意するべきでしょう。胃腸病、肝障害、危険なほどの低血圧といった重篤な症状が多く、死に至るケースもあるようです。子供では特に危険度が増すとされています。いずれにしても、年齢にかかわらず鉄の過剰摂取には十分に注意し、過剰摂取が疑われる場合はすぐに医師による診断を受けてください。また、抗生物質(テトラサイクリン系・キノロン系)、骨吸収抑制剤、甲状腺ホルモンを含む医薬品を服用する場合には、鉄のサプリメントとの飲み合わせに注意が必要です。